訪問美容を始めたきっかけ

なかなか今まで訪問美容を始めたきっかけについてブログを書くことがなかったのですが、最近質問されることがあったので、改めて自分の想いを書いてみようと思います。

長くなりますので、お時間のある時に読んでいただけたらと思います。

両親が共働きだった私は、小さい頃はじぃちゃんとばぁちゃんと過ごした記憶がとても多いです。
幼少期はいつもじぃちゃんのお膝に座って、一緒にお刺身を食べていました。
小学生の頃は、両親が仕事の時に、よく公園に行って鯉にエサをあげたり、ゲームセンターでメダルゲームをしたりして遊んでいました。
中高生の頃は、帰りの手段に困ればタクシーがわりにじぃちゃんに電話して、お金に困ればばぁちゃんにおねだりしていました🤭


また、幼い頃から美容師に憧れていました。おばぁちゃんの美容院によくついていってた記憶があります。
でも、思春期になり友達と遊ぶ時間が何より楽しくなったり、就職で金沢に行き一人暮らしを始めたりして、気がつけば20代はお盆か正月にたまに顔見せる程度になっていました。
2人がどんな生活をしていたか、何を想っていたか、何も知らなかったし、自分の生活に一生懸命で考えることもありませんでした。
(幼少期に別居となり、祖父母だけでの暮らしでした。)


そして30歳になる頃、妊娠を期にそれまでの仕事を辞めて久しぶりに地元に帰り、生活することになりました。
そこで初めて、じぃちゃんが認知症を発症して免許を返納していたこと、祖父母の家はお風呂が壊れていたので、銭湯や買い物は父が休みの日に送迎していたことを知りました。
この頃から、高齢者の生活について興味を持ちはじめ、美容師の夢も捨てきれていなかったので、いつか高齢者向けの美容師としてこの町でやっていけたらいいなと思うようになりました。


また、高齢者と関わること=汚い?臭い?怖い?このようなマイナスなイメージも全くないわけではなかったので、デイサービスで週1〜2日、美容室の勤務と並行して働きながら、介護の世界に足を踏み入れました。

更に、滑川で訪問美容を営まれている方と出会い、その方の元で福祉美容士としての下積みも始めました。

介護のお仕事は、最初こそ少し抵抗がありましたが、おじぃちゃんおばぁちゃんと関わることはやっぱりとても楽しかったです。
また、病気や障害のある方や認知症の方など、お一人お一人、状態や生活様式は本当に様々で、『どんな関わり方をすればいいのだろう?』『どうすれば家での生活を続けることができるんだろう?』と、いろいろ気になることが増えたことや、実際に訪問して1人でご病気の方の対応をすることに不安を感じたことで、気付いたら初任者研修、実務者研修、准看護学校と勉強を進めていました。


祖父は、私が未だ介護のかの字も知らないころ、療養型の病院で亡くなりました。
何もわからず、何もできなかったけど、たくさん面会に行き、最後を看取り、力尽きた身体を父や弟と清拭し、できることはできたなと思えました。

祖母は、准看護学校1年目、コロナ禍2年目に、特別養護老人ホームで亡くなりました。
こんなにたくさん勉強したのに、在宅で見ることも、コロナ禍で面会も看取りも何も満足にできず、悔しく思いました。


『孝行は、生きているうちに」と言いますが、亡くなってからもできることはあるかなと思います。

この町のおじぃちゃんおばぁちゃんが、何歳になっておきしく、ちゃきちゃきで暮らせるように、大切だなと思うことはこれからも学び続け、時には挑戦したり反省したりして、大好きなこの町の人達にもっと愛され、必要とされるように、日々精進していきたいと思います。

訪問美容あのね 海老




訪問美容あのね

富山県高岡市・射水市を中心とした 出張専門の美容サービスです。 介護福祉士と准看護師資格を持つ福祉美容士が 外出の困難な方の美容をお手伝いします。 『いくつになっても綺麗にしていたい』 『きれいにすること』=『自分らしく生きること』 そんなお手伝いに真心を込めて。

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